雨の日の1日だけを除いて
毎日ここに来て
病院の窓に向かって父に声を掛けている。
「京子ここにおるよ」
「頑張れ頑張れ」
「ボケんといてね〜〜!」
夕焼け時は切なさが倍増する。
病院の空にかかる雲が
天国への階段に見えてしまう。
夕暮れより遅くに来たら
日が暮れて
病室にオレンジ色の灯りが点いていて
それが夕焼けより悲しくて泣いてしまった。
実家の両親
義父
家事
店の事
いよいよいっぱいいっぱいになってきた。
私のような人間がある日突然死んで
周りは「前兆など無かった」
「いつもと変わらなかった」
口を揃えて言うんだろうな‥
そう思うことが多くなった日に
三浦春馬が死んで
竹内結子も死んでしまった。
驚きより「分かるな‥」声に出た。
一睡も出来なくても1日が不思議と大丈夫で
いつか看護師の知り合いが
夜勤明けはやたらとテンションが高い
覚醒に近いと言っていた。
私もそれなのかもしれない‥