兄のカメラ

カメラ

ほとんど記憶のない怒涛のお通夜の日に・・・

兄が大切にしていたカメラを私にくれました。

義母が亡くなったあの時、大混乱になりながらも

実家には絶対頼らない❢という意識は働き

子供のように大泣きしながら

電話を掛けたのは兄にでした。

「京子!どうしたんや!」兄の声はそれはそれはデカかった。

すぐに駆け付けてくれて、ワンワン泣いてる私の後ろで

「81歳なら大往生や!」を繰り返し言ってくれたのは覚えています。

そして初めて入った木下の2階のIHを綺麗に掃除していきました(笑)

あまりの泣きっぷりに、私の小さい頃を思い出したのでしょうか?

カメラをやれば私が元気になると思ったのか?

私はそんな単純な子供だったかな?(笑)

同じく大混乱になった老いた両親の送り迎えなどで

大事な仕事をキャンセルさせてしまい迷惑を掛けてしまいました。

申し訳ない思いと感謝の気持ちでいっぱいです。

誰かが言った「お葬式ほど人の人間性がリアルに出るものはない」と。

カメラもIHの掃除も不器用な『兄貴らしい』

悲しみの中にもたくさんの事を知りました。