言葉にはその人の
生き方を変えてしまうほどの
力があると思う。
若い頃は人を傷つける事が多かった。
長男が小さい頃
もう20年以上前の事。
時間外の穴水病院で
診察を終えた後
看護師さんが
声を掛けてくれた。
「この子は本当に偉い
痒いのは痛いのより辛い」
帰りの車の中で泣いた。
「アトピーなんて病気の内じゃ無い」
「世の中にはもっと大変な子がたくさんいる」
どれだけ言われた事か。
家に着いてから看護師さんへの
感謝の気持ちを一気に書いた。
それから半年か
一年して病院に行った
エレベーターの前で
生き生きと
お年寄りに声を掛けている
看護師さんがいた。
通り過ぎようとした時
「木下さん」呼止められた。
「あなたでしょ?投書してくれたの」
あの時の看護師さんだった。
病院には月に一回婦長会があり
私の投書が全員の前で
読み上げられたという。
「私にとってとても良い事でした」
無記名で投書箱に入れたはず
どうして私と分かったのか‥‥
それよりも
すごいと思った。
私の言葉でさえ
人の生き方を変える‥‥
この出来事をきっかけに
私は変われたと思う。