秋の薔薇

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一緒に放送を見た母から
翌日弾んだ声で電話があり
「京子は、アナウンサーのおねえちゃんより美しかった」
「背丈がちょっと足りんだけや!」

「そんな事、外で言わんといてね!
笑われるし!」
念を押したけれど
親というのは
有り難いと思った。

義父に運ぶ毎日の料理の品数に
両親には申し訳ないと
いつも思う。
娘として何もしてあげられなかった。

あの放送を見て
一番喜んでくれたのは
親以外には無いと思う。

母はもう86歳。
後どれだけ喜ばせて
あげられるだろう。

寂しいと感じた
秋の薔薇を
その心に寄り添うような色だと
言った人がいる。

なんて素敵な人なんだろう。

この輪島にその人が
いると思うだけで嬉しい。
元気が湧いてくる!

若い彼女の事を
私も見習っていきたい。