義母を亡くした時立ち直れない私に
心優しい人
思いやりのある人
頭のいい人
私思いの人
それ以外は全て残酷だったと思う。
「ねえねえ〜親じゃ無いんやろ?
何でそんなに悲しいん?」
私の肩を掴んで薄笑いしながら言った人。
「いつまでもいつまでもめそめそしとらんと!」
と言われて
「いつまでって?いつなんですか?
何日?何週間?何ヶ月?何年?
具体的に言ってもらえますか!」
言い返してやりたかった。
この話を知り合いにした時
「まあまあ京子ちゃん
あの人も京子ちゃんの事を思っての事なんやから」
「はあ?私の事を思ってる?
どうでもいいと思ってるから
あんな事言えるんやよ!」
どれもこれも言い返してやりたかった。
いつも心の中で怒ってたと思う。
傷付いてないふりをして‥
少し気持ちの整理がついた頃
親戚が形見分けで持って行っていた
母の衣装ケースを
必要なものだけ取って返してきた。
私はその事を知らなくて‥
少し遠くなっていた義母の匂い
私が母の日にあげたもの
よく着ていたものを見なければならなかった。
「残酷な事する‥」
濡れ縁に置かれたそれを
ひとつひとつ区分けしながら泣いた‥
「誰にもわからない気持ち」が
満タンの時の支えは
キサーゴータミーの話しと
立ち直る事を急がせない
友人の存在だったと思う。
あの時の私のように
今「誰にもわからない気持ち」を抱えてる人に
「急がなくていいよ‥」
と言ってあげたい。