花束を

私がいると悪口が止まらなくなる母
私は「怖い話し」と言ってる。

「そや!忘れとった」
その悪口がピタリと止まって
私を手招きして
嬉しそうに見せたのは立派な花束。

長男が敬老の日に欠かさず届けている。
百合の良い香りがしていた。
母は近所の「ババ友」に自慢しまくっている。

金銭的に裕福な人が
孫から一度も花束をもらった事はないと
羨ましそうだったとドヤ顔で言った。

「じいちゃん達ちゃんと食べてるん?」
食卓を覗いて惣菜もたくさん置いていったとか‥
「移動販売のバナナはまんでちっせい、
ひろちゃんが買ってくれるバナナはでかい」
母は嬉しそうだった。

息子は何も言わない‥
あーしてきたこーしてきたと
いちいち言わない。
いつも‥

大学の4年間特急バスで帰省する時は
必ず途中下車して実家に寄ってくれた。

今の両親に生きてる幸せ
人間らしい感情を与えているのは息子だと思う。

息子自慢ですみません💦