母の浴衣

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実家の母の浴衣です。

子供の頃からこれが好きだった。

もう50年以上前の物です。

身を粉にして働いてきた母なので

一度も袖を通していません。

風呂敷包みを担いだ呉服屋のおばあさんが

時々うちに商売をしに来てました。

若い母は義理買いをしたのだと思います。

それとも高価な晴れ着を買えない母の

精一杯の贅沢だったのかも‥

今の様に物が溢れている時代ではなかった。

どこででも物を買える時代じゃなかった。

生地の質がとても良くて手縫いの仕立てで

とても丁寧な仕事をしてあります。

年月の経過による劣化は見当たりません。

お尻の部分が透けない様に

二重にしてあります。

女性に恥じらいがある時代だった。